空手をはじめ武道武術、格闘技を長くやっている人も多いかと思います。
私もその一人なんですが、稽古を続けているのに体重が増えるのはどうしてなのでしょう?
単純に、摂取カロリーの方が消費カロリーより多いのでしょう・・・
分かります。
同じように食べて、同じように稽古をする。
しかし太る。
それは加齢による「代謝の衰え」なんですね。
二十歳頃をピークにして身体の基礎代謝は落ちてきます。
30代・・・40代・・・50代・・・
ともなるとかなり基礎代謝も落ちてくるはず。
なのに食べる量は多少減ってはきてるとは言え、代謝が落ちてくるのと同じグラフにはならないのです。
分かりやすく言うと、食べる量はあまり変わらないのに基礎代謝は減り続けているからその分カロリーが肉体に消費されずに蓄積されていくわけです。
空手をやっている人、始める人の中には少なからずダイエットも目的の一つに入っている人も多いのではないでしょうか?
しかし、歳をとればとるほど稽古後のビールが旨くなる。
分かります!
私達の自律神経の働きは、加齢している肉体はカロリーを消費しきれずにビールを飲むと肉体を温めようとお腹周りに脂肪を蓄えようとするんですね。
冷たいものばかり食べたり飲んだりしていると身体は危機感に陥り、脂肪を蓄えて体温をキープしようとするんです。
でも稽古後のビールは止められない・・・
「また稽古すればいいから」とキツイ稽古をすればするほどビールが旨くなるんですよね。
でもこのままではいけないと思ったら、どこかで「痩せるためには?」を考えなければいけない訳です。
筋肉の種類
筋肉には白色筋(速筋)と赤色筋(遅筋)という2種類の筋肉があります。
白色筋は速筋なので糖をエネルギーとし、酸素と結合してはじめて効果を発揮しますが、脂肪を燃焼しないため持続系の運動には向いていません。
赤色筋は遅筋で、水泳やジョギングなどの有酸素運動に必要な酸素と糖だけでなく、脂肪を燃やしてエネルギーに変えます。
魚で例えると分かり易いかもしれませんね。
回遊魚(マグロやカツオなど)は赤身で、カレイやヒラメの白身魚はその場で獲物が来るのを待つ魚ですよね。
稽古により赤色筋を増やしていかなければいけない訳です。
しかし、武道ですから瞬発系の動きは当然あります。
なので、意識して回数やる稽古の項目を増やせば良いんです。
また、赤色細胞と言われる「褐色脂肪細胞」は背中の肩甲骨周りや首まわり、脇の下にあります。
その辺を効果的に動かす動きは空手の中にはたくさんありますよね。
有酸素運動も褐色脂肪細胞を増やすにはとても効果的ですし、瞬発系の筋肉量を増やすと基礎代謝も増えます。
カラテはそのどちらもできるんです!
基本稽古の効果は?
カラテの基本となる「突き」はどうでしょう?
正拳突き(中段・上段)、裏拳打ち(正面・左右・脾臓・回し)、これらは肩甲骨の動きがスムーズでなければ上手くできません。
可動域を増やすつもりで、丁寧に行って下さい。
特に、「肘打ち」の各種の基本稽古は肩甲骨周りをストレッチしないと上手く出来ないでしょう。
肘打ちこそ可動域が物を言いますからね。
また肩こりにも効くでしょう!
上半身をヒネることがとても良いんです。
「受け技」も十分に効果があります。
上段上げ受け、外受け、内受け、下段払いと引き手で脇を締めて、背中を十分に動かしましょう。
その前に「三戦立ち」や「騎馬立ち」も股関節や太ももの大きな筋肉を使うので非常にダイエットに良いといえますね。
「蹴り」も各種、足と胴体を繋いでいる「腸腰筋」や「腹筋」を十分に使わないと出来ませんので大変効果があると言えます。
腹を凹ませたいですよね。
太ももの筋肉やお尻の筋肉のように大きな筋肉を使い、蹴りの基本稽古でさらに大きく引き締めるように使うと基礎代謝の向上が大変期待できます。
回し蹴りや横蹴りなどのように股関節を大きく使うことで、可動域も広がり動きの負担を肉体の隅々に分担することができます。
その為、怪我予防にも繋がりますね。
「円形逆突き」などは、その全てを使ってやるのでしんどいんです。
組手やスパーリングでは
では組手やスパーリングでどうかというと、ただ動くだけではなく相手を見ながら神経を集中しますよね。
あれもダイエットに効果的なんです。
何ラウンドもやることで、瞬発系の白色筋と赤色筋の両方を使うことが出来ます。
だから肉体と神経と両方使うので、非常に疲労する訳です。
攻撃を入れる瞬間は赤色筋、フットワークしている時は白色筋を使っている訳です。
相手のスキが出来たとこをろ攻める事ができるように、神経と肉体を鍛えることが出来るのが組手といえるのではないでしょうか。
その他の効果
これはハッキリいって、心身ともに「強く」なります。
空手は「道」ですから、肉体だけではなく人間としての修行だと思っています。
ダイエットや肉体だけ鍛えたいなら別に、空手でなくてもいいですよね。
「道」と付いている「柔道」「剣道」「相撲道」などもそうです。
肉体を鍛えることを通じて、何事にも勝つというより「負けない」精神力を養うと表現した方が良いのではと思います。
とはいえ、フルコンタクトカラテは相変わらず分裂を繰り返していますけどね。
ダイエットから少し脱線しましたね。
多少の好き嫌いはあってもいいとは思いますが、長く出来る流派を見つけたいものです。
まとめ
空手はダイエットに非常に効果的だと言うことをまとめました。
稽古内容もマンネリ化するとつまらなくなると思うし、飽きないような稽古方法も必要となるでしょう。
私も稽古に飽きないように、たまに武器術とかナイフディフェンスとかやります。
しかし、ことダイエットでいうと「基本稽古」だけでまんべんなく赤色筋を使うことが可能ですので疎かにせず、きちんと回数やることを心がけたいものです。
基本稽古はつまらないと思っているあなた!
スパーリングが楽しいのは分かりますが、長くカラテをやると基本稽古が楽しくなってくるんです。
極真会館の大山総裁も言っていました、「ある夜、ふと目が冷めて拳の握り方はこれでいいのか?」と考える事があったそうです。
直接打撃制の空手の生みの親である大山総裁でも、基本がこれでいいのか?と常に考えていたんですから我々の基本はまだまだでもおかしくありません。
強くなって痩せる「空手・カラテ」素晴らしいですね。
もちろん他の武道や格闘技も同じことがいえるんですけどね。
その辺お間違えの無いようにお願いします^^
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