正道会館に新たな分裂がおきました。
石井館長の代わりに長年館長代行として正道会館を支えてきた中本直樹元館長代行が「全日本真正空手道連盟 真正会」を発足しました。
真正会に移ったメンバーは、外岡真徳、高原信好、中川敬介、松本栄治、鈴木修司、子安慎悟、地主正孝、福永規男、小西雅仁、土井一央、谷川聖哉、椙村祐亮などのようです。
私が知ったのは子安氏のツイッターで、「正道会館ではなかったのでどうしたのか?」と思い調べてみました。
石井館長も昨年「国際正道」という従来の正道会館から30人ほどの支部長と新たな組織を作ったのは知っていましたが、「正道会館内部で何かが起こっているのかな?」とは思っていました。
そこへ中本館長代行が独立したということ知って、「やはり何かあったのだ!」と思いましたね。
しかし、詳しい内情までは分かりませんが、一緒にやっていけなくなったことは「独立」ということが物語っています。
「退会」に円満はあるのか?
石井館長、中本直樹氏が会員にあてたコメントを読むと、円満退会のように見えます。
これは私の意見ですが、空手の世界において「円満退会」は無いように思えます。
外からみたら「分裂」ですからね。
しかし、石井館長がいなかった10数年は大きかったのでしょう。
中本氏についていったメンバーを石井館長がとがめないのは、「空手が武道である」からと信じたいと思っています。
これまで、大山総裁がフルコンタクト空手「極真会館」を作り上げてからというもの、極真会館は細胞分裂のように独立・分裂を繰り返してきました。
そして現在に至る数百もの流派になってしまいました。
もしかしたら、フルコンタクト空手の流派は1000を超えているかもしれませんね。
それは当然これからも起こることでしょう。
仕方のないことなんです。
私は常々「空手ははやっている人の数だけ流派がある」と伝えてきました。
それは同じ流派や道場でも人のタイプが違うからです。
そのことと分裂は直接関係はないとは思いますが、「自由にやりたい」「縛られたくない」と思い始めるのも人情だと思います。
私もはじめは、分裂ばかり起こしている極真会館に「何のために武道をやっているのだろう」と疑問に思っていました。
しかし、人間である以上仕方のないことなんですね。
ましてや組織が大きくなると、それだけ考えやシガラミも違ってきますから。
いまは理解できます。
現在の正道会館は?
ホームページをみると、こんな感じになっていました。
石井館長は新たな団体「国際正道」を作ったとは言え、新日本空手道連盟 正道会館には館長として名を残してあります。
これからの実質的な代表は角田信朗師範になっていくのでしょうかね。
最高師範から「最高」が無くなっているのも興味深かったです。
2つの違う大きな団体を指揮していくのは大変ですからね。
これからも目を離すことが出来ません。
まとめ
これでまた芦原会館の流れを汲む流派が増えたと言ってもいいでしょう。
この独立ニュースを知った時、芦原会館から中元会館が分裂したことを思い出しましたが、全く違うようです。
本当の意味での「円満退会」であって欲しいと願っています。
伝統派系の空手の分裂に関してはあまり詳しくありませんが、少なからずあるでしょうね。
ただフルコンタクト空手界はそれが頻繁に行われており、大きな団体ともなるとニュースになります。
正道会館は、先日ダウンタウンの松本人志氏問題でゆれた角田信朗氏や∨シネマなどで俳優としても活動している子安慎悟氏などがいて空手を知らない人でも名前ぐらいは知っていますからね。
その元となるのが芦原会館とは知らない人も多いかもしれませんが。
とにかく空手を習いたいだけで末端の門下生には関係のない出来事かもしれませんが、それぞれの代表となる方はしっかり筋を通していかなければなりませんね。
いま自分の道場に通っている門下生が将来自分のところから独立するかもしれません。
先生のやっていることは門下生は見ていますから。
その為にも「道」を指導していって欲しいと思う今日このごろです。
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