最近分裂騒動で気になる正道会館。
創世記では常勝軍団としてフルコンタクトカラテ界を震撼させました。
また、フルコンから顔面ありのK-1に見事に対応して進化していました。
その正道会館のコーチであり、打撃界の名伯楽といえば、湊谷秀文コーチ。
現在も正道会館総本部の指導員一覧にトップで出ています。
その湊谷コーチが「打撃の学校」という動画をアップし始めたので拝見したところ、正道会館の名伯楽と言われるだけあって指導力が素晴らしいので思わず見入って仕舞いました。
湊谷コーチ(湊谷秀文)の経歴は、15歳で伝統派の空手を始めて、その後大学時代に極真会館芦原道場に入門したところから始まったようです。
極真会館芦原道場➡芦原会館➡正道会館、大学生時代の1年ほどで道場の名前がドンドン変わっていったそうです。
大学を卒業して、美術の先生やグラフィックデザイナーを経験し、30歳の時に正道会館大阪本部に通うようになり、指導していた後輩が大会で優勝するようになって段々生徒が集まって来るようになったといいます。
その頃は当然経験も無かったのでかなり練習したということです。
しかも突然「湊谷コーチ」と呼ばれることになって、「普通は湊谷トレーナーだよな」って思っていたそうです。
指導力(伝達力)が凄い
何が凄いって、選手への技術の伝え方です。
格闘技に限らず、人に何かを教えると言うのは突き詰めれば難しいんです。
私も少なからず、人にモノを教えたことがありますので分かります。
どんなに素晴らしい技術を持っていても、選手に理解してもらわないことには始まりません。
素晴らしい技術をもったコーチやトレーナーはたくさんいますが、それを上手く伝えることに重きをおいて教えているのが湊谷コーチなのです。
要するに、難しい技術を分かりやすい言葉で選手をノセて教えているんですよ。
それも骨格や性格の違う選手に同じような言葉で同じように伝えても伝わり方が変わるんです。
また、大体のトレーナーやコーチは自分がやってきたことをそのまま教えようとするんですね。
基本がそこそこ出来るようになったら、すぐにスパーリングをやらせてしまうトレーナーも少なくないでしょう。
まずはフルコンタクトカラテとブローブでの顔面ありの距離の違いを伝えないといけないのは私でも分かります。
しかし、始めたばかりの選手は覚えも早いからすぐに実践をやらせたくなるんでしょうね。
その気持は分かりますが、それではダメだといいます。
ちゃんとカラテとの距離の違いやブロックなどディフェンス面をしっかり教えておかないとトーナメントではダメージが蓄積するから後で苦労するんでしょうね。
またトレーナーの得意技を伝授するのもいいけど、選手本人の良い所をどう活かすかを考えなければいけないといいます。
選手にはタイプがありますしね。
これは私の持論ですが、字にも性格が現れるように、闘い方にも性格が出ます。
だからそれぞれにあった指導方法を考えれるかどうかが良いトレーナーには欠かせないのだと思うんですね。
細かい指導
湊谷コーチの指導を観てて思ったのが、細かく選手本人に分かる言葉で伝えているということです。
パンチの打ち方(軸の取り方)
相手の距離
フットワークの体重移動の軸
キックの意識する場所は筋肉
ミドルキックの蹴り方(前足・後ろ足のカウンター)
コンビネーション(各種)
ザックリ書きましたが、これだけでも相当な量あります。
ただ、いちばん大事なのは「基本」だと言っています。
これはなんでもそうですが、スパーリングを早い段階で始めてしまうと悪い癖がついてしまい、基本が崩れてくるんですよ。
レベルが上ってきても、基本の稽古は必ずやらせるのが良いと私も思いますね。
そこを湊谷コーチは忘れずやっています。
まとめ
格闘技にコーチは欠かせません。
コーチの指導がそのまま試合に出るんですから。
まず一番は「勝つこと」だと思います。
その次は怪我をさせないことだと思います。
特にトーナメントではダメージがと先に書きました。
それから、長く選手をやるにはも考えておかなければいけないでしょう。
肉体のリミットもありますが、気持ちのリミットもあります。
肉体の状態が、気持ちにダイレクトに反映しますからね。
コーチを長くやってると、現役をどれくらいまでできるのかとかも分かってくるんでしょうね。
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今の湊谷コーチのコーチ力(指導力)は一朝一夕でついたわけでは無いことは分かります。
金泰泳、後川聡之、武蔵、安廣一哉、アンディー・フグと実力と人気を兼ね備えた一流のファイターの才能を開花させてきたんですから凄いことです。
たくさんの選手を育ててきたからこその経験が指導力に反映されてるんでしょうね。
また、教える方も教わる方も楽しそうにやっているのも魅力の一つです。
若い良い選手を見るとコーチもワクワクするんでしょうね。
私も一度コーチして頂きたいのですが、肉体の限界が早すぎて練習にならないでしょう。
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