空手のオリンピック競技への参加問題で、極真の松井館長が全日本空手道連盟の笹川会長との会談があったことがニュースにもなりました。
極真が伝統派のポイント制に対応するクラスを作って選手を養成すると驚きの発言をしました。
その記事はこちら↓
「極真空手が伝統化する?オリンピックを目論む松井館長の狙いとは?」
私個人の意見としては、2ルールで、ポイント制と直接打撃制(フルコンタクト制)で行って欲しいと思っています。
それが実現すると、ほとんどの空手流派がオリンピックを目指せるからです。
空手も武道である以上、顔面攻撃は無くてはならないし、実際の突きや蹴りの威力もどれぐらいなのかも知りたい。
そうなるとやはり、2つのルールで行われるのがベストだと思うんです。
どちらにも長所と短所があり、それはスポーツにおいて「ルール」という大変重要な事柄なんです。
空手家は平常心でありたい
空手を行う上で、身に付けたいものの一つに「平常心」があります。
たまにですが、平常心を喜怒哀楽を表に出さないと勘違いをしている人も居ますね。
そうではありませんよね。
「喜怒哀楽の中にも冷静さを併せ持つ」かの様でなければと思っています。
そこへいくと、フルコンの試合などでは、「痛い顔」は審判に対して、印象が悪くなるということになります。
ポイント制だと、肉体へのダメージは少なくて済むとはとはいえ、顔面への突きで前歯が無い選手は多いですよね。
ボクシングの様に何ラウンドもやる訳ではなく、3分間決着ですから、「死んだふり」なんてしてたら相手は調子づくだろうし、審判には良くない印象になってしまいます。
フルコンタクトの試合では、出来るだけ肉体へのダメージを顔に出さないほうが、「効いてない」という印象を与えます。
試合の開始から終了まで、同じ表情をしていた方が、「元気そう」に見えるんですね。
数見選手のポーカーフェイス
フルコン試合の特色からいくと、数見選手のポーカーフェイス(平常心)は凄いと感じます。
多少、表情には出ますが、数見選手の「痛いという顔」を見たことがありません。
空手ですから当然、肉体へのダメージはあります。
しかし、数見選手の「効いている顔」や「効いている仕草」などは試合中ほとんど見せないんです。
本当に凄い。
これは、師匠の廣重師範も言っています。
焦っていても、優位に立っていても、表情を崩さない。
空手家らしいではありませんか!
ただ、第7回世界大会でフランシスコ・フィリォに決勝で王座を奪われた時の呆然とした表情は忘れられません。
あれほど負けて、ショックを受けている数見選手はないですね。
それはやはり、普段からポーカーフェイスだからこそ、読み取れる表情だったと思います。
まとめ
フルコンタクトの試合では、「表情」が審判に与える印象は大きいです。
もちろん、ポイント制でも同じですが、「苦しい=効いている」が判定の大きな材料になるのは間違いありません。
また、勝った時も、極真は「ガッツポーズ禁止」なんですよね!
これは剣道もそうですね。
剣道の場合は、一本が取り消しになります。
勝ってる選手がいるということは、負けてる選手もいるということで、勝っても負けても感情を表に出さないところに「侍の美学がある」と感じます。
そこへいくと柔道がスポーツと言われるのは、相手を投げた瞬間からガッツポーズしてますよね。
「武士の情け」がありません。
平常心は試合だけでなく、日常生活においても生かしていかなければ武道をやってる甲斐がありません。
数見選手のように、常にポーカーフェイスでいることは選手にとって凄く重要になってくるわけです。
ただ、先生にまで喜怒哀楽がわからないと言わせるのはいき過ぎかもしれませんね。
感情は人間にとって、重要なコミュニケーションの1つですから。
現在の数見肇氏の空手は少し極真と違ってきているということも付け加えて起きます。
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