「何か武道を始めよう!」と思ってまずやることと言えば、「インターネットで調べる」ですよね。
私がこれまで、武道・格闘技といえるものは8種類の道場ジムに通った経験を元に「習い事を始める」のに重要だと思うポイントをお伝えしたいと思います。
カラテに限らず、始める時は辞める時のことはあまり考えていませんよね?
私は武道や格闘技の道場は、入るのも辞めるのも簡単でなければいけないと考えています。
しかし、入るのは簡単でも辞めるのはなかなか辞めさせてもらえないという事をたまに聞くことがあります。
私の後輩で、フルコンタクトカラテのパイオニアと言われている流派の本部道場に入門して、1年後に「辞めます」と手続きを踏んでいるのになかなか辞めさせてもらえなかったと聞きました。
こんなのは本当にナンセンスですが道場主にしてみれば、その武道(道場経営)で飯を食う、つまり職業にしていると生徒が辞めることは死活問題に関わってきます。
フルコンタクト系の常設道場を開いているところの道場主は「カラテ」を仕事にしている人がほとんどではないでしょうか?
まだ田舎の方では自分の持ち物だったり、家賃が安かったりするので武道を仕事にしている割合は少ないとは思いますが、首都圏や都会ではそうはいかないでしょう。
家賃は高い、道場の設備投資にまとまって費用がかかるなど趣味や片手間では出来ないと思います。
その為、宣伝にも力を入れており看板なんかは欠かせません。
本当に自分の好きな武道で生活が出来るなんて夢のようです。
その夢のために指導者たちは頑張っているんですね。
道場経営に必要なこと
そこで一番重要なことは、近くに小学校、中学校または高校はあるか?ということです。
これはこの記事に書いています。
「空手道場を解説する」を考えた時に、重要点と注意する点とは?
実際始めようとすると、まだまだ想定外の問題が出てくるものです。
実際、私も昔空手の支部道場を出そうと思ったことがありました。
常設ではありませんでしたが、自分の会派が入会している連盟の規約で半径300m以内に協会に属している道場があれば、出してはいけないというものがありました。
自分の流派の支部ならまだしも、違う流派でも属している同じ協会の道場が近くにあったらダメだと言うことでした。
また、毎月本部に送る所属会費(毎月の道場会費に含まれる)にも問題があり断念した経緯があります。
公共施設で始めようとしてもできなかったという苦い経験があったんですね。
武道を始めるのに重要なポイントとは?
1 場所・・・これが一番重要だと思います。
まず道場までどうやって通うのか?自宅から近いのか?電車なのか?車なのか?バスなのか?歩いて行ける距離なのか?自転車なのか?
また雨が降っても問題なく通えるのか?会社(仕事場)から通うなら帰宅コースにあるのか?などです。
これは自分がよっぽど好きで始めない限り、自宅でも仕事場からでも無理なく通える自分の普段の通るルート上にあるかが肝心です。
何故なら通い始めはいいんですが、例えば10年通うことを考えると、普段自分の使っているルート以外に時間を割くのはなかなか体力が必要になってくるからです。
その為、自分でルールを決めておいたら良いと思います。
例えば、自宅(会社)から電車で30分圏内とか、通勤ルートから外れても15分圏内とかという具合です。
2 会費(月謝)・・・これも非常に重要です。
生活を圧迫してしまうほど高い月謝は続かないでしょう。
フルコンタクト空手であれば、大きな大会をやっているような会派であれば¥8000~¥12000ぐらいの幅だと思います。
もちろんもっと安く設定している道場もあります。
考え方ですが、「あの大会に出たい!」と思って開催している流派に入門しなくても、オープントーナメントだったら外部の流派でもエントリー出来ますからね。
入門時にかかる費用は一度なので多少高くても良いのですが、忘れてはいけないのは「審査料」や黒帯になってからの「登録料」などもバカにならないということです。
3~4ヶ月ごとにある審査に月謝以外に¥15000~¥20000掛かるところもあります。
黒帯になれば大体はかかりますが、黒帯登録料が¥50000なんてところもありますからそこは始める前に聞いておきましょう!
3 ジャンル・・・ここからは自分の「好み」のところです。
空手(伝統派)が好きなのか?カラテ(フルコン派)が好きなのか?大会が無くても護身術に役立つモノが良いのか?好きな流派があるのか?剛法柔法など出来るだけ技が多く制限がないものがいいか?などです。
これはせっかく始めるのだから自分が好きで無くては続かないからです。
打撃系・総合・柔道・空手・少林寺拳法・東南アジア系武術・中国拳法などたくさんありますからその中でも好きな流派があればいいですよね。
4 流派・・・これはそのまま「空手」と一口に言ってもたくさんの流派が存在します。
総合格闘技でもやっている練習内容が違いますが、少林寺拳法や東南アジア系の武術ではだいたい同じ練習をするでしょう。
オリンピック種目にある柔道や空手は同じルールの練習をします。
しかし、フルコンタクトカラテになってくると道場の数だけタイプが分かれていますし、また同じ流派でも教える先生によって稽古内容が変わってきます。
ぜひ、入門前に「体験入門」してください!
ただ、「体験入門用の稽古(入門し易いように体験者に合わせる)」というものもありますから気をつけましょう!
私はそれで一度失敗しています。
5 先生・・・これも重要で、教える先生・指導員の「人柄」をみる必要があります。
ですので、体験入門は不可欠です。
レベルチェックも忘れずに!
6 道場生・・・これからしばらくはずっと一緒に稽古をしてく先輩後輩・仲間の質です。
しかし、これは始めてみなければわかりませんよね。
子供同士で贔屓されることが、親の間で問題になることがあるので注意が必要です。
7 大会の有無・・・これは自分が出るならなおさらで、たとえ出なくても必ずと言っていいほど「スタッフ」に駆り出されることがあります。
自分が目指すものがあればそれにこしたことはないですね。
ただ、大会ルール用の稽古がメインになることを覚えて置きましょう!
子供には目標を持たせることが重要ですので、お子さんを通わせる時は大会のある流派がいいと思います。
まとめ
以上、私がこれから武道を始める人に向けての注意点をお伝えしました。
私なんかは習いたい先生がいる道場に行きたくて往復バイクで3時間通いましたが、力尽きた経験があります。
また、月会費が負担になってきたこともありました。
天気に左右されずに通えることの重要性も理解しましょう。
始めたからにはすぐには辞められないと思います。
もちろんすぐに辞める人もいますが、始めるからには10年は続けることを想定しましょう。
子供は進学などで生活が変わりますから、それまでは続けられるように配慮してあげてほしいと思います。
あなたが掛ける体力や金額以上のものがそこにはありますから、迷ってる方は勇気を持ってその門を叩いてみてはどうでしょうか?
一生の「縁」を見付けることもできるますし、またそういうのを「武縁」と言ったりします。
何もしなければいまと同じ生活ですが、「道場」というもに通うことになると相当生活が変わります。
また、健康状態やストレスに対しても耐性ができると思いますよ!
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