日本人で「空手」を知らない人はほとんどいないと思います。
世界でもそうではないでしょうか?
大きく分けて空手には「空手」と「カラテ」があり、伝統派(ポイント制)と直接打撃制(フルコンタクト)と言われるものです。
今回は、2020年オリンピック種目に正式に決まった伝統派「空手」についてザックリではありますが、説明したいと思います。
空手母国日本では金メダルが期待できるとしてこれから盛り上がってくると思います。
発祥や起源は?
14世紀の沖縄で発祥しました。
当時の沖縄は琉球王国と薩摩藩に支配されていた時代の二度にわたり、一切の武器の所持を禁止する政策が取られていました。
そんな時代背景の中「不意の敵から身を守る手段」として沖縄古来の武術や日本の武術、中国の武術などが融合し発展していきました。
そして武器を持たず自らの身体を武器とし、素手で戦うことを想定した技術の数々が門外不出の秘術として師匠から弟子へと受け継がれていきました。
密かに伝承されていた空手でしたが、1900年代沖縄の唐手家「糸洲安恒」が「唐手心得十か条」を作り沖縄の学校の体育授業にまで取り上げられることになりました。
1922年には近代空手の父と言われる「船越義珍」が東京で演武を披露したことにより本土に伝わりました。
1924年には慶應義塾大学に「唐手研究会」が誕生し、以降次々に大学に唐手部が発足することで唐手が急速に広まっていくことになりました。
その後、ルールや防具など環境の整備が進み競技化の道を進むこととなり、「唐手」から「空手」になりました。
そして1957年第1回全日本学生空手道選手権大会が開催されました。
現在に近くなったのは?
それまで指導者によって特徴の異なる流派をまとめる競技団体として1964年「全日本空手道連盟(JKF)」が結成されました。
1969年には、記念すべき第一回全日本空手道選手権大会が開催されました。
国内での急速な広がりとともに、日本の空手指導者が次々に海外に出ていくようになりました。
そして空手が世界中へ普及していきました。
1970年には「世界空手道連合(WUKO)」現在の「世界空手連盟(WKF)」が結成され第一回世界空手道選手権大会が開催されました。
そして現在では2年に一度世界大会が開催されています。
1999年にはIOC(国際オリンピック委員会)の認可団体となり、2005年から三度に渡りオリンピック種目採用に挑戦してついに四度目にして2020年のオリンピックで正式種目になりました。
世界空手連盟と全日本空手道連盟が貢献した実績が認められました。
オリンピック種目になることで
全日本空手道連盟の笹川会長も言ってますが、「オリンピックは健康で安心が一つのテーマなので、しょっちゅう怪我をする球技では本来ダメ」「空手は何歳になってもできる、武道の精神を持った競技スポーツである」と。
「礼に始まり礼に終わる」とも言ってます。
そうだと思いますが、試合中ポイントを取った瞬間からガッツポーズして喜ぶ日本人を見た時は「スポーツ」なんだと実感しましたね。
その点、剣道はガッツポーズは禁止で一本を取ってもガッツポーズしたら一本が取り消しになります。
そこが武道とスポーツの違いではないでしょうか?
試合のルール
現在、世界空手連盟には192の国が加盟し愛好者は世界中で1億人とも言われています。
2年に一度世界大会が行われ、「組手」と「形」の種目が個人と団体で行われます。
組手・・・トーナメント戦の勝ち抜き戦で男子3分 女子2分で行われ制限時間内により多くのポイントを獲得した方の勝利となります。
男子・・・-60kg、-67kg、-75kg、-84kg、+84kgの5階級
女子・・・-50kg、-55kg、-61kg、-68kg、+68kgの5階級団体戦は男子5×5、女子3×3で行われます。
そして「形」があるわけですが、仮想した複数の敵に対して攻防の手順を表現する演武で、技の理解度・リズム・バランス・力強さ・スピード・集中力が判定のポイントになります。
国際ルールでは75種類の「形リスト」中から一つを選んで演武し、5人の審判によって判定されます。
トーナメント戦で一度披露した形は二度出来ない決まりがあります。
相手によってどの形を選ぶかも重要になります。
演武は2~3分で、団体戦では3人一組で後半には「分解」がありますので、私はこれが好きです。
まとめ
同じ「空手」でも伝統派とフルコンタクト派との違いははっきりしてますね。
私としては、レスリングの「フリースタイル」と「グレコローマン」のように2種目で直接打撃制を採用して欲しかったです。
ぜひ東京オリンピックでは金メダルラッシュを期待しています。
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