フルコンタクト空手をやっている人には説明不要だと思いますが、円心会館二宮城光館長は芦原会館先代芦原英幸館長の弟子でした。
人との出会いが、その後の人生を変えると言っても過言ではないほど二人の出会いは強烈なものになったと思います。
二宮館長は高校生柔道時代に、はじめて芦原英幸氏と出会い「カラテ向きの身体だから一緒にカラテをやらないか?」と誘われたところからスタートします。
はじめは先代の「カラテの動きを柔道に取り入れないか?」と思ったそうですが、ミイラ取りがミイラになってしまったようです。
二宮館長は高校生時代に柔道で四国ではすでに名前が知られていて、将来はオリンピックも夢ではない逸材と言われていました。
ここで二宮館長の説明を長くすると本当に長くなりそうなので、両会館の「サバキ」について私が感じることをお伝えしたいと思います。
少し前に、『芦原英幸の「サバキ」の影響を受けているカラテ流派はこんなにある!』で紹介しましたが、私が思うに芦原カラテを正統に進化させているのではないでしょうか?
芦原先代館長の直弟子のほとんどは独立しています。
ユーチューブに上がっているそのほとんどは観ましたが、一番芦原カラテに近いのは円心カラテだと思います。
もちろん先代館長の影響を受けても、芦原会館と同じことを行っている流派はないと思っています。
その中でも、芦原カラテの影響を最も純粋に独自に進化させてるように見えるのが二宮館長率いる円心会館です。
独立して個性が出てきましたね
芦原会館も極真から独立当初はほとんど同じ稽古をしていました。
独立当初は型も同じで基本も同じ、それは誰がやっても同じだと思います。
1流派として特色が見え始めるには数年はかかります。
また、元いた流派とは「違い」を作るが故に、オリジナルの型を作ったり極真みたいに古伝の型にしてみたりする所がほとんどですが、円心会館の型は芦原会館の型を元に作られています。
独立したからには同じ型は使えないし、でもやってきたカラテの特色は崩したくないと考えたのではないでしょうか?
そこら辺は定かではありませんが、見ればわかりますよね!
しかし、しっかり独自にのカラーはでていると思います。
私は円心会館設立直後からメディアにでたビデオや雑誌はほとんど探して読みました。
よってだんだん今の「円心カラテ」になっていったのを観ています。
今ではすっかり芦原カラテとの特徴の違いがはっきりしていますね。
元は柔道の強豪選手だっただけあって投技も豊富ですし、「円心蟹挟」を見た時は「また大胆な技の紹介をしたな!」って思いました。
独自の進化は「試合」から
基本的に現在の芦原会館は大会を行っていません。
円心会館は、二宮館長が芦原在籍時代からアメリカで「カラテチャレンジ」として行っていて上手くいったら日本に持ち帰って「全日本芦原空手選手権大会」を開く予定だっったと聞いています。
それも独立したことと先代館長がお亡くなりになられたこと、大会実行委員であった弟子たちも芦原を離れてしまったことで現在も行われていません。
しかし、海外での芦原カラテは独自の進化を遂げ名前もそのままに「芦原空手世界大会」も行われています。
「カラテチャレンジ」から「サバキチャレンジ」に進化し、円心会館の大会は全米一大きなカラテ大会と評されていたこともありますが、現在でも全米一かどうかは定かではありません。
サバキの技術を駆使して行われるカラテの試合は、本当に相手が向かってきたときのサバキの技術の向上に繋がったと思います。
もちろん技術的には大会で使えるものと実践で使えるものとあると思いますが、「サバキ」自体が実戦向きなのでどちらも使える技になっていると思います。
とは言え、芦原会館もじっとしている訳ではないとはずです。
東京本部の女子選手が、JKJOの大会を連覇していることや新極真会の大会でも準優勝したりとメディアに取り上げられています。
こちらはフルコンルールでの躍進ですね。
フルコンでもサバキの技術が生きているのでしょう。
芦原カラテの大会を観たいものです。
円心の特徴
これは言葉ではなかなか言い表せません。
動画もたくさん上がっているので芦原との違いを確認してみて下さい。
一番私がわかりやすいと思ったのは、二宮館長の芦原時代の動きと円心になってからの動きの違いです。
同一人物の動きなのでわかりやすいと思います。
特に投技が多くなりましたね、ほとんど柔道の投げ技にたいなのもあります。
また踏み込みの爆発力やキックミットを使って行うサバキ稽古なんかは芦原ではやってないのではないでしょうか?
大会を行っている分、対策を練ることで進化していった技術もふんだんにあります。
ザックリ言って、芦原カラテはストリート実践向きのサバキ、円心カラテは試合でも使えるサバキのような特徴に見えています。
どちらがいいのか?
もうこれはハッキリ言って、「好み」です。
もしこれからサバキ系のカラテを始めようとする人は、まずは通える範囲に道場があるかどうかですね。
これが習い事をする時の一番のポイントです。
家から近いとか、学校・職場から近くなければ続けることができません。
もし、どちらか選ぶならどちらも一度体験入門してみましょう!
違うカラテ流派とはいえ、先生によってもかなり技術や稽古内容は変わってきますからね。
体験入門によって先生や門下生の性格もありますので、自分に合うと思う方に入門したらいいと思います。
ただ、月会費は芦原会館の方が圧倒的に安いと思います。
武道を値段では測ってはいけませんが、極真系のフルコンタクトカラテだと月謝1万円は普通ですから家計を圧迫してまで通うことはできません。
その違いは何かというと、「カラテを職業にしているか、自分で他の仕事をしている先生か?」だということですね。
フルコン系のカラテ道場の月謝が高いのは、仕事を「カラテ」にしている先生が多いためです。
私からしてみれば、空手で飯が食えるなんて夢のようです!
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