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糸東流の歴史や型、特徴と摩文仁賢和について!

全日本空手道連盟

糸東流は、空手大国である琉球(現:沖縄)の那覇で栄えた唐手の三大系統の一つである那覇手と、首里で栄えた唐手の三大系統の一つである首里手の二つの流れを組む空手の流派です。

また、糸東流は松濤館流・和道流・剛柔流と並んで空手道四大流派の一つと数えられています。

開祖は摩文仁賢和という沖縄の空手家です。

若い頃に首里手と那覇手をそれぞれ学び、他にも新垣派や松村派など様々な流派、武術を学びました。

そして、彼が学んできた全てを融合させた空手が糸東流空手です。

今回は、そんな糸東流空手について、深く掘り下げながら説明していきたいと思います。

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糸東流の歴史

開祖である摩文仁賢和は、1889年に現在の首里市(現在の那覇市)に生まれました。

13歳で首里手の大家である糸洲安恒に首里手を学び、19歳で那覇手の大家東恩納寛量から那覇手を学びます。

中学を卒業し、兵役についた後、警官として採用されることになります。

首里手、那覇手を学んだ後も、地元沖縄に隠れている首里手、那覇手以外の技法や型について研究し続け、新垣派や松村派など様々な流派をマスターするんですね。

空手の他にも、琉球の古武道であった釵術・棒術などを学びました。

1918年、賢和は自身の自宅を会合所として「空手研究会」を設立します。

また1924年に、沖縄で本部朝勇や知花朝信などの空手家とともに道場「沖縄空手研究倶楽部」を開きます。

そして、1929年から日本本土に渡るんですね。

本土に渡ってからは、不遷流や神伝不動流など日本本土の柔術も学んでいきました。

そして1934年、賢和は大阪に「養秀館」という道場を作ります。

そこで賢和は、糸洲安恒、東恩納寛量両師匠から一文字ずつとって、「糸東流」を名乗るんですが、カッコイイと思いました。

1939年、大日本武徳会に「糸東流」が登録され、賢和は空手術錬士を授与されます。

「糸東流」を名乗ってから、全空連および大日本空手道会を結成したり、日本糸東流空手道会を発足、糸東流を広める活動に力を入れていくんですね。

1964年には「全日本空手道連盟糸東会」が発足されます。1952年、開祖である摩文仁賢和は大阪で62歳で亡くなります。

賢和が没してからも、糸東流空手はますます広まっていき、1997年には、埼玉県に本部道場が建てられます。

本部道場では、世界に向けて糸東流空手を広める為の指導にも積極的に取り組み、現在に至るまでになりました。

その甲斐あって、1993年に「世界糸東流空手道連盟」が結成され、現在では約55カ国が加盟しています。

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型と組手

糸東流空手は、蹴りや突きに収まらず、投げや逆技などもあり、いわゆる総合武道のようなものになっています。

糸東流空手は、「守・破・離」(基礎を忠実に行い・それを応用し向上して・何かと掛け合わせ、新しいものとなってそこから独立する)という言葉のように、基本となる型をしっかりと学び、それを応用・向上させ、組手などと複合して学んで行けば、その奥義をも習得することが出来るように作られています。

また、精神を育てることに重きを置いていた開祖である摩文仁賢和は、人格の形成や精神の向上を目的とした指導を「君子の拳」と名付け、それを実践していきました。

特徴としては、首里手、那覇手を中心として幅広く体系がある流派です。

他の流派と比べて型の種類が多いのも特徴の一つになります。

全日本空手道連盟が指定している糸東流の指定形は、第一指定形はセイエンチンとバッサイダイ、第二指定形はマツムラローハイと二十八歩(ニーハイポ)です。

他にも、糸洲派はナイファンチンやロ-ハイ、五十四歩、実手、慈允、鎮東などがあります。

東恩納派はス-パ-リンペイ、サンセ-ル、シソ-チン、クルルンファ、セ-サンなどがあります。

松村はパッサイやセ-サン、新垣派は雲手(ウンシュ)、壮鎮(ソ-チン)などがあります。

上地流や摩文仁賢和オリジナルの型などもあり、種類は多岐にわたります。

動画はこちら

セイエンチン

バッサイダイ

マツムラローハイ

二十八歩

スーパーリンペイ

実践方法と護身としての考え方

糸東流は最小限の動作が基本であり、派手な技はほとんどありません。

ですがそれは、実践的かつ理論的に技を研いできた結果なのです。

練習方法としては、巻き藁を使った突き・蹴り、砂利の上で正拳腕立て伏せなど、より実際に行うことを意識したものが主となっており、実践的な空手流派ならではの訓練内容となっています。

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まとめ

糸東流空手は、「教育」に特化した空手流派といっても過言ではありません。

例えば、埼玉県朝霞市の本部道場では、門弟の指導はもちろんのこと、指導する側である先生のためのレベルアップ講義もおこなっているので、指導力の質が高く、おすすめです。

また、この本部道場では世界に向けて糸東流空手を広める為の指導(外国人への指導など)にも、積極的に取り組んでおり、糸東流空手はますます広まっていくと思われます。

また、2020年の東京オリンピックの正式種目として決まり、空手はどんどん注目されていくことでしょう。

ぜひ皆さんも糸東流空手で空手を学んで、心を育てながら、本当の意味で強くなってみてはいかがでしょうか?

でも私の中では、いい意味で「痛い空手」という印象です!

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